わらしべ長者

些細なことに人は常に試されている。

ハウスメーカー時代に営業マンとして担当した2軒目のお客様より久しぶりのご連絡。

かれこれ20年近くのお付き合い。

『トイレの換気扇が調子悪いのでどうしたらいいのか』という内容であった。

会社を辞めてしまったので当時とは立場も違うのだが、せっかくのご連絡なのですぐに確認に

伺うことに。

やはり部品の寿命なのか換気扇は動かない。

製品のメーカーに問い合わせし、メーカーに対応をお願いすることで解決した。

『その後もドアの調子が悪いので』と調整に伺ったり、些細なことでも頼っていただくことが

多くなった。

些細な内容だし、当時お世話になった御恩もあり特に料金を頂くほどの内容でもなかったため、

無償にて対応していた。

ところがその後給湯器の交換や外壁の塗り替え工事など次第に大きな工事の相談が来るように

なり最後は身内の自宅の建て替え工事をお任せ頂くこととなった。

些細な問題にも迅速に、全力で対応することで人として常に試されていたのでしょう。

昔、中村文明さんという方の講演を聞いたことがあります。

『頼まれごとは試されごと』人は常に何かを頼まれた瞬間、相手から無意識に試されている

とのこと。些細なことでも即座に対応するのか、些細なことだから後回しにするのか、

損得で考える人もいるでしょう。些細なことにも真剣に取り組める人には、

次にさらに大きな頼み事がやってくる。

そうやって信頼を築くことで、思ってもいないビジネスに繋がる。

階段を一歩ずつ上ることで揺るぎない信頼を重ねる、仕事に大小は関係なく常に全力で取り組む

姿勢を常に誰かが見ているのです。

人が見ていないと思われるところに人の本質は現れるものなので、常に変わらない姿勢を貫いて

いきたいと思います。